管理栄養士 谷口輝美さん
こんにちは、管理栄養士のタニグチです。
今回からは、4回にわたって「不足しがちな栄養素シリーズ」をお届けします。1回目は「ビタミン」です。
「レモン100個分のビタミンC!」「ビタミンAは目にいい!」など、ビタミンという言葉を耳にすることは割と多いのではないでしょうか。
食品に含まれている栄養素のうち、ビタミンと呼ばれているものは13種類あります。結構たくさんありますよね。
ビタミンとは、糖質・脂質・タンパク質の代謝をスムーズに進める、潤滑油のようなはたらきをする栄養素です。ビタミンは、体の中でつくることができない、あるいは必要な量をつくり出せないため、食品から摂取しなければいけません。
13種類あるビタミンは、脂溶性と水溶性の2つに分けられます。
脂溶性ビタミンは、体にいいからと言ってたくさん摂りすぎると、体内にたまっていって悪い症状(過剰症)を引き起こす可能性があります。(普通の食生活をおくっていたらほぼなりませんのでご安心を)
ビタミンC以外はまとめて「ビタミンB群」と呼ばれることがあります。その名の通り、水に溶けやすい性質があり、摂りすぎた場合は、尿として排泄されます。
ちなみに…冒頭でレモンの例を挙げましたが、レモン1個に含まれるビタミンCは約20mg。それに対して、成人のビタミンC摂取推奨量は1日100㎎。「レモン1個分のビタミンC」と書かれていると、すごくたくさんのビタミンCが摂れるように感じますが、実は1日の推奨量の1/5ほどなのです。酸っぱいのですごくビタミンCが入っていそうな気がしますよね。言葉とイメージのからくりなのです。