家がすきです。家ですごす時間がすきです。ひとのお部屋を合法的に覗き見ることができる、家に関する本を読むのもすきです。
木村里紗子
『シンプル&ラグジュアリーに暮らす』
ダイヤモンド社
本体1,429円+税
ゲストルームをいくつか備えている家はあっても、ベッドルームを二部屋用意している家というのは、あまりないのではないでしょうか。『シンプル&ラグジュアリーに暮らす』(木村里紗子/ダイヤモンド社)の著者である木村里紗子さんは、2LDKのご自宅に自分専用のベッドルームを二部屋お持ちでいらっしゃいます。片方が平日用、もう片方が休日用で、リラックスするために使い分けているのだそう。
たっぷりとスペースがとられたベッドルームはどちらも美しく清潔で、素敵な夢を見ることができそうです。この本を読み始めたときは「自分のためのベッドルームが二つ?なぜ?」と不思議に思いましたが、考えてみれば「ベッドルームは一人に一つだけ」なんて、そんな決め事はそもそもどこにもないはず。居心地の良い家を作るための秘訣は、固定観念にとらわれないこと、なのかもしれません。
レズリー・ゲッディーズ=ブラウン
〈山本真実=訳〉
『夢の本棚のあるインテリア』
エクスナレッジ
本体2,200円+税
本を愛する者にとって、大切な本をすっきり美しく収納することができる本棚の存在は、願ってやまないのではないでしょうか。
『夢の本棚のあるインテリア』(レズリー・ゲッディーズ=ブラウン<山本真実=訳>/エクスナレッジ)は、本棚のある空間やお部屋が150紹介されている本。写真が美しいので、眺めているだけで楽しい一冊です。「こんな本棚のある家に住みたい」と想像を膨らませながら読んでいます。
本はどうしてなのかいつのまにか増えていて、気づくと本棚からあふれていたり、机の上に積み重ねられていたりします。電子書籍も活用していますが、だからといって紙の本を手放すわけにもいかず、本棚の中は常に定員オーバーです。手放すことができない愛着のある本をすべてきれいに並べることができる収納力の高い本棚がいつか欲しい……と思いつつ、大きな本棚を手に入れたとしたら「これでいくらでも本が買える!」と調子に乗っていままで以上に本を購入してしまい、結局本をあふれさせてしまう未来が見えます。「本が本棚に収まらない問題」を解決するためには、某猫型ロボットが持っているポケットのような四次元本棚を手に入れるしかないのかもしれません。たくさんの本とどのように共存していくかは、引き続き考えていく必要がありそうです。
素敵なお部屋の本をぱらぱらとめくって眺めるのは、やはり自分の家です。ささやかでも、安心して過ごすことができる空間があるというのは、とても幸福なことだと思います。ところで家がすきすぎて今日は一歩も外に出ていないので、明日はどこかに出かけようかなと考えています。ときどき外に出ることで、より一層家が恋しく、大切に思えるような気がしますので。
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