リレーエッセイ
河本捷太(いずみ委員・愛媛大学)

P r o f i l e

河本捷太(かわもと・はやた)
愛媛大学法文学部3回生。最近本棚がいっぱいになりました。コミックとCDも置いてるので、とりあえずCDを別の場所にディスプレイしてしのいでいます。コミックを移動させればかなり空くのですが、移動先がないので困っています。新しい本棚ほしい……。

 自己紹介を兼ねたエッセイということで、僕の最近の生活についてお話しようと思います。僕の生活を簡単にまとめると、「大学」と「読書」と「友達と遊ぶこと」の3つでほぼ言い切れます。
 まずは「友達と遊ぶこと」からお話しします。僕はNintendo Switchを持っています。元々ゲームは好きですが、これまであまりしてこなかったんです。でも何か新しいことをしたくて去年買いました。ただし、買おうと思った決定打はこれじゃないんです。僕の周りにはゲームが得意な友達が結構います。対戦したらだいたい勝てません(僕が弱いのかもしれませんが、それは棚上げにしておきましょう(笑))。僕はその強さに憧れました。相手の動きを予測して自分も動く。すごいことだと思いませんか? いわば、ただ手を動かすだけじゃない、知能戦でもあります。将棋や囲碁と同じです。なかには所詮ゲームと思う方もいるでしょう。でもその強さを間近で感じていると、ゲームができることはすごいことなんだと思うんです。必死に練習した結果、今では多少友達に追いついてきて、楽しいゲーム生活を送っています。
 かといって、ゲームばかりをするわけにもいきません。勉強の方も頑張っています。僕の専攻は「法理学」といって、僕の解釈では「法が絡む事柄を哲学的な視点から考察する学問」です。元々哲学が好きで法理学も好きなんですが、最近ゼミが難しくて「なんでこんな難しい分野が好きなんだろう」と、好きな理由が分からなくなってしまいました。そんなとき、「100分de名著」のテキストを読んでいたんです。「100分de名著」は100分で名著を1冊解説してくれるNHK Eテレの番組ですが、そのときに僕が読んでいたテキストは、ローマ帝国第16代皇帝マルクス・アウレリウスの『自省録』でした。『自省録』は、ストア派であるアウレリウスの哲学的な手記みたいなものです。この手記の中で好きな言葉があります。それは「復讐する最善の方法は、自分も同じようにならないこと」。
 例えば、誰かに嫌なことをされたとします。復讐をしようとして相手に嫌なことをすると、結局同じことをしていてなんの問題解決にならないんです。だからこそ、一番いい方法はその争いから下りることです。これって現代を生きる私達にも活かせます。そう思うと、哲学は身近でためになるすごい学問だって気づいたんです。この発見とともにこれからも法理学も哲学も頑張りたいと思います。皆さんも、読書をすることで新たな発見ができるかもしれませんよ。それでは。
 

次回執筆のご指名:山岸奈緒さん

昨年に引き続き読者スタッフの山岸さん。卒業研究や就活の真っ只中ですが、自己紹介を兼ねて最近気になっていることを教えてください。
(編集部)

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