たかまつななさんインタビュー

大学生へのメッセージ

宮永:
最後に、どういった内容でも構いませんので大学生へメッセージをお願いします。

たかまつなな氏:
大人になってからって、学ぶ機会は本当にないと思うんです。私は実際に活動しながら大学に通わせてもらっていますが、本当に時間がないと感じています。人生で学べる最後のチャンスだと思って、色々なことを吸収したらいいんじゃないかなと思います。それこそ、先ほどの話にもかかってきますが、学費って本当に高いと思うんです。でも、それは何もせずに普通に通ってたらの話で。例えば、私の通っている大学院には有名な教授の方がいらっしゃるんですけれども、学生じゃなければアポをとることさえ難しくて。そのような人と廊下ですれ違った時に話せるような環境って考えると、決して高すぎるものでもないんじゃないかなって思います。自分の学びたいことは何なのか、なぜ大学に行きたいのか、その後どうしたいのか、これらのことを真剣に考え、大学を上手く使えればいいんじゃないかなと思います。

Profile

たかまつなな

ピン芸人/お笑いジャーナリスト/(株)笑下村塾 代表取締役
フェリス女学院出身のお嬢様芸人として、テレビ・舞台で活動する傍ら、お笑いジャーナリストとして、 お笑いを通して社会問題を発信している。18才選挙権を機に、 若者と政治の距離を縮めるために、 株式会社笑下村塾を設立。芸能活動をする一方、東京大学大学院情報学環教育部、慶應義塾大学大学院政策メディア研究科で学業に勤しみながら、講演会・シンポジウム・ワークショップ・イベント企画など手がける。
お笑い界の池上彰目指し、「笑える!使える!政治教育ショー」を行う株式会社笑下村塾を設立し、主権者教育の普及・啓発を行う。
資格:中学校教諭一種免許状(社会)/高等学校教諭一種免許状(地歴・公民)
R-1ぐらんぷり2013セミファイナリスト/ 日本テレビ 「ワラチャン!」優勝/ ABCお笑いグランプリ決勝/
JICA「なんとかしなきゃ!プロジェクト」著名人メンバー

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たかまつななさん「政治の絵本」を読んで

全国大学生活協同組合連合会 執行役員 全国学生委員会 宮永聡太

本書を読み終えて、「小学生の時に出会いたかった」と思いました。私が政治のことを知ろうと感じたのは、投票に行こうと思った時であり、誰に投票したらよいのかわからなかったからです。もしも小学生の頃から少しでも政治への興味や理解があれば、大学生にもなって政治のことがよくわからないという、恥ずかしい事にはならなかっただろうと思います。
「政治の絵本」は、現役東大院生でありお笑い芸人でもあるたかまつななさんによる、政治のことをわかりやすく教えてくれる本です。「絵本」というタイトルにある通り、ほぼ全てのページにキラキラした上品なマンガが挿入されています。さらに全ての漢字にルビがふってあり、難しい言葉は例え話を使って解釈されているため、小学生でも読める本になっています。特に民主主義を「家庭のなかで1個しかないプリンを誰が食べるのかを、どう決めるか」という切り口で説明しているページは、面白さもありつつなるほどと納得させられる内容です。また、巻末には「逆転投票シミュレーション」や、「悪い政治家を見抜く人狼ゲーム」の2種類のカードゲームが付属しており、楽しみながら政治の事を学べる教材となっています。

本書や付属しているゲームに触れる小中学生が増えれば、若者の政治への関心と理解が進み、日本の若者の投票率もグッと上がると感じました。「投票率=政治への関心」ではありませんが、若者の投票率が上がることで日本の政治教育や若者に向けた政策も進み、いずれは若者の政治への関心や理解につながってくると考えられます。
 「政治の絵本」は、小中学生には必ず読んでほしい一冊です。「いまさら人に聞けないけど政治のこと知らなきゃ」という高校大学生や、「子供に政治についてどう伝えようか」と悩んでいる大人にも是非読んでほしい、全ての世代が読んでためになる絵本として、おススメします。

「政治の絵本」 / たかまつなな 弘文堂 1,500円(税別) ISBN 978-4-335-46035-7