全国区組合員保護者座談会(2023年開催)
受験生の親こそ、大学生協の存在を知っておくべき

お子様の受験期はどうしても、大学入学後の生活まで考える余裕がないものです。でも、いざ合格してみると、合格発表から入学までの期間は非常に短く、入学準備はバッタバタ。お子さまが安心して大学生活を送るためにも、早い段階から大学生活に対する情報収集や新生活の準備を整えておくことが大切です。今回は現役大学生の保護者の方々にお集まりいただき、受験期から入学後の時期に感じていた不安やお困りごとについて、振り返っていただきました。

〈参加者〉

  • 喜多 由紀さん(長女が福井大学医学部1年)
  • 神津 朋子さん(長男が早稲田大学政治経済学部3年)
  • 毛防子 雅美さん(長女が東京大学農学部3年)

体調や費用面、絶えない受験の心配

司会:はじめに、自己紹介をお願いします。

喜多由紀さん(以下、喜多さん)
喜多由紀です。長女が福井大学医学部の1年生です。次女が横浜市立高校の3年生で、受験生です。

神津朋子さん(以下、神津さん)
神津朋子です。長男が早稲田大学政治経済学部の3年生で、下の子が高校3年生です。

毛防子雅美さん(以下、毛防子さん)
毛防子 雅美です。長女が東京大学農学部3年生で、喜多さん、神津さんのお子さんと同じ高校でした。下の子は男の子で、高校2年生。横須賀市立の学校に通っています。

司会:お子さまは受験生の時、どこで勉強をされていましたか。


喜多 由紀さん

喜多さん:
現役の時は、学校と塾が近かったのでずっと塾の自習室で勉強をしていましたね。
浪人時代もずっと予備校でした。
一日のスケジュールは、朝起きて、予備校へ行く前にお風呂掃除。予備校は毎日授業があったので、8時半前に家を出て、授業終了後は21時まで自習室で勉強をし、帰宅後食事、お風呂と、家で勉強することはほとんどありませんでした。土日も予備校へ行き閉館時間まで自習室で勉強をしていました。

神津さん:
うちは、自宅の自分の部屋で勉強していました。

毛防子さん:
うちも自分の部屋とリビングですね。ちょうど3年生の時にコロナで学校がお休みになり、外出もできなかったのでほとんど家にいました。私が仕事から帰ってくると、家を出た時と同じところで、同じ姿勢で勉強をしているんです。例えば、膝を立てて勉強をしていたら、帰ってきたときも同じように膝を立てて勉強をしている。化石みたいに(笑)。集中しているのはいいけれど、少し心配になりましたね。

司会: ありがとうございます。次に、受験や大学入学にあたって心配だったこと、ご不安だった点があれば聞かせてください。

喜多さん:
最初の年は医学部だけに絞っていて、落ちたらどうするかとにかく心配でした。一方で、浪人かもしれない、という覚悟もしていました。心配と諦めが半々という感じでしたね。結局浪人になって、本人が「一浪まで」と決めていたので、2年目は医学部以外にも受けました。滑り止めと挑戦校とで、結構な数を受けていたので、体力が続くのかすごく心配でした。

司会: 医学部は私立と国立だと授業料が何倍も違いますよね。お金の心配はありましたか?

喜多さん:
私立の医学部だと、安いところでも2000万円台後半から3,000万円台。高いところでは4000万円以上の大学もあります。私立だったら「せめて3000万円台前半でお願い」と、親としては思っていました。そうなると、やはりみんな同じことを考えるので、比較的学費の安い大学は、倍率が高いんですよ(笑)。高校時代に予備校に行っていた際も、授業料が1科目あたり10万円くらい。医学部を志すのは何かとお金がかかることを実感しましたし、途中から金銭感覚が麻痺してきましたね(笑)。


神津 朋子さん

神津さん:
うちは健康面が一番心配でした。息子が高2の秋に病気で入院してしまって、1カ月ぐらい勉強もできない、学校も行けない、という状態が続きました。再発したらどうしようとすごく気になって、ストレスがかからないようにケアしていました。「無事受験ができますように」と、いつも心の中で祈っていましたね。幸い再発はなかったのでよかったです。

毛防子さん:
心配はなかったです。高校受験の時から自分で勉強する子だったので、私は勉強に関してはノータッチ。学校に通わなくていい、とさえ思っていました。コロナでちょうど通えなくなっていたので、家でしっかり勉強していましたね。

司会: お子さまの志望校選択にあたって、親御さんからアドバイスされたことがあれば教えてください。

喜多さん:
通っていた高校では東大や医学部を目指す子がたくさんいて、娘も高1の夏休みから医学部と決めていました。私としては医学部なんて夢物語みたいな感じでしたし、1年生の頃はあまり成績がよくなかったので、夏の面談の時は、「医学部なんて無理じゃない?」と言ってしまいました。

毛防子さん:
高校は娘たちの年代ぐらいから医学部に力を入れだして、国公立か医学部のどちらかを選ばなければならないような雰囲気でした。医学部を受験する子には高1の頃から説明会を積極的にやっていましたね。

司会: 小さい時からお医者さんになりたいというのはなかったんですか。

喜多さん:
いつからお医者さんになりたかったのか聞いたら、小学校高学年ぐらいの時に、病院のドラマやドキュメンタリー番組を観て、それに出てきたお医者さんの影響で自分もなりたいと思ったようです。自分はそんなに秀でたものがあるわけでもないし、だったら人の役に立つような仕事がしたいと思ったそうです。

司会: なるほど。ありがとうございます。神津さんはいかがですか。

神津さん:
私は志望校に関しては本人に任せていたので、特に何もアドバイスしていないです。


毛防子 雅美さん

毛防子さん:
うちは志望校を決める以前に、推薦or一般という選択がありました。東京大学の推薦制度が始まったばかりで、情報がまったくない状況だったので、いろいろかき集めましたね。推薦は学校の成績以外を見られることが多いので。数学オリンピックとか日本生物学オリンピックとか、そういうものに出ると有利だという情報も。高2のころから、本人がやりたいと思うものは全部やるようにアドバイス…というか、協力はしてきました。

司会: 情報を集めてくるのは親御さんですか。それとも本人ですか。

毛防子さん:
本人ですね。あとは学校が協力的で、役立ちそうな校外活動を紹介してくれたりもしました。

司会: お子さまおよび親御さんご自身、どのように大学の受験情報を集めていらっしゃいましたか。また、お子さまが志望校を選んだ決め手を教えてください。

喜多さん:
本人が自分で調べて、ここは滑り止めとか、ここは挑戦校といったように決めていましたね。たぶん塾や学校の先生に相談していたのだと思います。あと、周りのお友達にも聞いていたのではないでしょうか。

神津さん:
息子は塾のチューターさんに相談していたようです。あとは、友達とオープンキャンパスに行ったりもしていました。オープンキャンパスは1年生の時ですね。3年生はもうコロナで行けなかったので

喜多さん:
うちも2年生から行けなくなりましたね。

司会: そうなんですね。オンラインでのオープンキャンパスはありませんでしたか。

喜多さん:
下の子はオンラインのオープンキャンパスの申し込みをしたけれど、すぐにいっぱいになってしまって、なかなか申込みできない状態でした。いつ申込みが再開するかわからないので、主人の同僚のお子さんがその大学に通っているのを聞いて、キャンパスを個人的に案内してもらいました。

毛防子さん:
娘は情報収集はインターネットでしていたと思います。東大の推薦については本当に情報が少なかったので、先生に頼んで調べてもらうしかありませんでした。塾に通っていなかったので、学校頼みという感じで…。先生がすごく協力的で、面接の練習をしてもらったりもしましたね。高3の最初ぐらいまでは海外の大学も考えていたので、そのあたりも先生にお願いしました。海外の大学受験は願書が早めに締め切られてしまうので、まず国内にするか海外にするかの選択で悩みましたね。

司会: 海外の大学受験は願書を早く出さなければならないんですね。入学自体は秋ですか。

毛防子さん:
入学自体は翌年の秋になるんですが、学校の願書締め切りが年内だったので、学校側のシステム上、どうしても夏までに決めて欲しいと言われました。学校によって違うのかもしれないですが、娘が受けようかなと思っている大学はそうでした。

地方、都心で異なる大学生活で必要なこと


全国の新入生応援サイトを見つける