大学入試が多様化・複雑化する中、受験生本人だけでなく、保護者にはどのようなサポートが求められるのでしょうか。今回は、高校生のお子さまを持つ保護者の皆さまと、現役の大学生にお集まりいただきました。受験期の勉強法や親子の関わり方、気になる大学入学後の新生活や一人暮らしの実態まで。リアルな体験談から、大学受験を乗り越えるためのヒントを探ります。

〈参加者〉
- 西田 悠夏さん(滋賀県立高等学校 PTA役員)
- 志賀 さやかさん(滋賀県立高等学校 PTA役員)
- 岩田 亜貴さん(滋賀県立高等学校 PTA役員)
- 林 磨利子さん(滋賀県立高等学校 PTA役員)
- 原田 沙織さん(大阪府立高等学校 PTA会長)
- 室田 邦博さん(大阪府立高等学校 PTA役員)
- 今村 かおりさん(大阪府立高等学校 PTA役員)
- 岸本 亜紀さん(大阪府立高等学校 PTA役員)
〈学生〉
- 末永 律輝さん(同志社大学 法学部1年生)
- 横田 智也さん(同志社大学 法学部1年生)
〈講演者〉
- 同志社大学 入学センター入学課 入学広報係 宝田 将志さん
同志社大学の特徴と入試方式
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- 学部:
14学部の各詳細ページに二次元コードが掲載。学部のオリジナルサイトでカリキュラムや卒業論文のテーマなどをより詳しく知ることができる。
- 資格:
取得できる教員免許や資格が一覧で記載されているため、将来の目標に合わせて学部を選ぶ際の参考になる。
- 留学:
夏休みなどを利用した短期から半年~1年の長期まで多様なプログラムがあるが、すべて4年間で卒業できるように組まれているため、1年間留学しても卒業が延びることはない。
プログラム参加には語学スコアなどの条件があり、留学したい時期の1年前にはスコアをクリアしておくなど、早期の準備が必要となる。
- 就職先:
卒業後の主な就職先が学部別・文理別に掲載。
理系学生が専門職を目指す場合、学部卒ではなく大学院へ進学することが一般的。
キャリアセンターには国家資格を持つ専門スタッフが十数名在籍し、エントリーシートの添削や面接練習など、学生一人ひとりに対して手厚い個別相談を実施している。
卒業生の活躍により、大学内で同志社大学生限定の就職説明会を開催する企業も多い。
- 学費:
4年間でかかる学費や諸費用をすべて明示。入学後に学費が改定され、追加の費用を請求されることがなく、透明性の高い料金体系が特徴。他の主要私立大学と比較すると、学費は安い水準にある。
- 奨学金:
大学案内に制度一覧が記載されている。
学生の約5人に1人が何らかの奨学金を利用している。
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- 大学入学共通テストを利用する方式は2種類あり、共通テストの成績のみで合否が決まるものと、共通テストの成績に加えて大学独自の小論文や口頭試問などの個別学力検査を課し、その合計点で合否を判断するものがある。
- 個別学力検査を課す方式では、共通テストの点数が多少振るわなくても、個別試験で挽回できる可能性がある。
- 共通テストの自己採点結果を見てから出願できる学部・学科もあるため、国公立大学との併願戦略が立てやすい。
- 募集人数は少なく見えるが、国公立大学との併願者が多いため、それを見越して実際の合格者数は募集人数の数倍出すことが多く、実質倍率を見るとチャンスがある。
- 一般入試は2月4日から2月10日の1週間のみで、前期・後期のような分離日程がないシンプルな制度。
- 1日の試験で出願できるのは1つの学部・学科・コースのみ。ただし、試験日が異なれば複数学部を併願でき、同じ学部を複数回受験することも可能。
- 試験問題は学部ごとではなく、試験日ごとに作成される。また科目ごとの出題委員会が7日程分をまとめて作問するため、学部ごとの対策は不要でどの学部にも応用が利き、併願しやすいのが大きな特徴。
- 出題方針として「高校での着実な学習努力が報われるように、難問や奇問を避けて基礎を重視する」ことが掲げられている。
- 教科書全体から出題されるため、学習量は多くなる可能性があるが、学校の授業を大切にし、基礎を固めることが合格への近道となる。
- 基礎的な問題が中心のため合格最低点は高く、文系で7割、理系でも6割を超えることが多い。ケアレスミスをせず、着実に点数を積み重ねることが重要。
- 選択科目は、試験当日に問題を見てから解答する科目を決められるため、事前の届け出は不要。

同志社大学 入学センター入学課 入学広報係 宝田 将志さん
受験生の保護者座談会
