お仕事のエネルギー源!口の中が楽しい!
〜社員の胃袋をつかむ新潮社社員食堂〜

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 高校生のとき、大学のオープンキャンパスで楽しみにしていたのが学食。憧れの大学に通っている人と同じものが食べられると思うとわくわくしたことを今でも覚えている。今回社員食堂を訪問するにあたって同じような気持ちになっていた。加えて、社員の人しか基本は食べられないというある種の「限定」感も、無意識のうちに私の気持ちを高めていた。

 13時過ぎ。お昼休みが終わったころを狙って食堂を訪れると、本を読みながらご飯を食べる人、社員同士で話に花をさかせながら食べる人、多くの社員の方が食事を楽しんでいた。

 早速、食堂のレーンに並んでみると、一枚の銀色のお皿が渡された。メニューボードには「チキンorカジキ」「トマトソースorデミグラスソース」の文字が。ふむふむ、ここから選べばいいんだな、どちらにしよう、と考えていたら、「白米にしますか、五穀米にしますか」と聞かれた。ごはんまで選べるなんてすごい!と思いながら、五穀米をチョイス。手作りの漬物もおいしそう。

 流れにまかせて進んでいくと、メイン料理のところに。カジキかチキンかどちらにしようか直前まで悩んでいたが、「両方」の選択肢が!!! なんて欲張りなことができるんだ! その流れで、メインにかけるソースを選ぶ。一緒に訪れた『読書のいずみ』メンバーはトマトソース派が多かったが、私はデミグラスソースに。さらにレーンに沿って進むと、付け合わせのおかずが盛られている器が現れた。「でーん!」という言葉が似合うくらいに盛られている。

 キムチ風野菜炒め、オニオンサラダ、ツナの和え物、ポテトサラダ。自分で好きなだけ取っていくスタイル。空いたところがあると「埋めなきゃ!」という感覚に襲われ、気がついたらお皿がいっぱいになっていた。
 

出食レーンにて

手書きのメニューボード。
今日は何のメニューかな。

ポテトサラダ!
ボウルからピクルスがひょっこり!

笑顔が素敵なシェフさん。
「ごちそうさまでした」

 
 いただきまーす。食べながら、宣伝部の橋本さんから新潮社の食堂についての話を伺った。メニューは毎日変わるそうで、入り口の掲示板には2週間分のメニューが。学校の給食献立表を思い出す。デザートが付く日もあり、橋本さんは白玉あんみつがお気に入りだそう。社員食堂は外部の業者に依託している企業が多いが、新潮社では「総務部食堂係」という一部署。その主任であるシェフが中心となってメニューを考えているとのこと。食堂利用の際は、あらかじめ総務部で購入した10枚つづりの回数券を1枚ずつ使用する昔ながら(?)のスタイルなのだとか。基本的には12時からのお昼休みに食べに来る社員が多いが、編集部で出勤の時間帯が遅くなる人にとっては、これが一食目(朝食)になることもあるそう。

 橋本さんのお話を聞きながらも、私はすっかりこの銀色のお皿に夢中になっていた。デミグラスソースたっぷりのチキンを頬張ると、濃厚なソースが口いっぱいに広がる。次はオニオンサラダを口に入れる。口の中がさっぱりしたところで、ポテトサラダを食べると、口の中がまろやかに。そこで、キムチ風野菜炒めを頬ばり......(以下ループ)。箸が止まることなく、味がどんどん変わっていき、口の中が楽しい。気がついたらお皿が空っぽに。食べ過ぎたと思いつつも、野菜のおかずが多かったから大丈夫!と言い聞かせる(笑)。
 

私が食べたもの

 この日、私が一番魅了されたのはポテトサラダ。ゆで卵が程よくつぶしてあって、ほくほくゴロゴロ。具沢山で食感が面白い。まろやかな味の中に、ピクルスもいいアクセントになっている。んー。美味しい。もっとよそってくればよかったと少し後悔。

 食後にはコーヒーや紅茶も飲むことができる。コーヒー一杯にもこだわりがあるようで、今月はコロンビアとブラジルのマイルドコーヒーをブレンドした「クレドール」だそうだ。ゆっくりと味わいながら飲む。

 がっつりしているという評判の新潮社の食堂。食べ終わったあとの満足感からも納得。食べることからエネルギーをもらうってこういうことなんだと実感した。ごちそうさまでした。
 
文=田中美里(いずみ委員)
(取材日:2018年8月3日)
 
P r o f i l e
 
田中 美里(たなか・みさと)
最近夜のランニングを始めました。季節とともに変わっていく空気を感じられるので素敵な時間を過ごせます。本当は朝走りたいのですが、布団と一体化してしまうためなかなかできません。
 


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