izumiスタッフによる 
私の「推し本」大集合

特集「みんなで推しの話をしよう」記事一覧


 今回は「推し」にちなんで、『読書のいずみ』スタッフの個人蔵書の中から読者に教えたい、とっておきの「推し本」をご紹介します。皆の推しポイントや本にまつわるエピソードも必見ですよ!
 
  • 石井玄
    『アフタートーク』
    KADOKAWA/定価1,650円(税込)購入はこちら > ラジオ番組「オールナイトニッポン」でチーフディレクターを務めていた石井玄さんによるエッセイです。ラジオは好きな有名人が出ていたら聴く程度だったけれど、この本を読んで石井さんのラジオに対する熱を感じ、つい色んなラジオを聴いてしまいました! ラジオの面白さや裏側、何かに情熱を注ぐ人の頭の中をのぞけちゃうところが推しポイントです。

    (力武麗子)

  • 藤井聡太、山中伸弥
    『挑戦 常識のブレーキをはずせ』
    講談社/定価1,540円(税込)購入はこちら > 山中伸弥さんと藤井聡太さんの対談本。尊敬するお二人の対談本を書店で目にしてすぐに購入。異分野の「知」に触れる意義、負けから学ぶ姿勢など、さらなる高みを目指すお二人の強く前向きな言葉が心に刺さる。AI技術の発展が科学、将棋界に与える影響、そしてどの様にAIを活用していくべきかについての興味深い議論も必読。

    (高津咲希)

  • テュイ・ド・ロイ+マーク・ジョーンズ+ジュリー・コーンスウェイト〈上田一生=監修・解説〉
    『新しい、美しい ペンギン図鑑』
    エクスナレッジ/定価4,290円(税込)購入はこちら > 私の動物の中での推しであるペンギンについて、美しい写真とともに紹介されている本です。ペンギンの生態はもちろんのこと、現在の地球環境がペンギンに与えている影響や保全活動についても書かれており、様々な面からペンギンについて知ることができます。眺めているだけでも楽しめる本です。 

    (鈴木大翔)

 
  • 蜷川実花
    『悪い男』
    小学館/定価2,970円(税込)購入はこちら > ファッション誌『Oggi』の連載をまとめたもの。男性俳優を様々な設定で写真家の蜷川実花さんが撮影しています。豪華すぎる俳優陣により、めくってもめくってもイケメンしか出てこない恐ろしい一冊です。帯の「蜷川実花に好きな人を撮ってもらえる、って人生最高のご褒美じゃないですか?」がすべてを語っていると思います。

    (古沼花月)

  • 内池久貴 及川政治 篠賀典子 
    芹澤健介 高橋繁之

    『古事記神話を旅する』
    洋泉社mook/定価1,320円(税込)購入はこちら > 古事記編纂1300年を迎えて十年経った。この本はそのガイド本と謳っているように神話ゆかりの場所の写真、解説によって構成されている。文字だけの現代語訳も面白い本が多く出ているが、旅が難しい今はこれで臨場感を味わうのも一興である。古事記を読む上で役に立つ知識も充実しており、今すぐにでも旅に出たくなる。 

    (後藤万由子)

  • A Tropical Garden/井上熱帯園=監修
    『食虫植物・おもしろ植物』
    ブティック・ムック/定価1,528円(税込)購入はこちら > 食虫植物や多肉植物の生態や育て方が載っている本なのですが、写真やイラストが多いため眺めているだけで楽しいです(^^)。私の推しはダドレア(仙女盃)という多肉植物で、世界中で最も白い植物と言われています。最近は、宝石のようなフォルムに惹かれ、ハオルチアを育て始めました。 

    (佐藤陽菜)

 
  • 朝井リョウ
    『少女は卒業しない』
    集英社文庫/定価594円(税込)購入はこちら > ある高校の卒業式の一日の中にある、さまざまな「さよなら」を描いた短編集。中学時代に出会って以来、推し続けています。「さよなら」を目の前にして世界はこんなにもみずみずしく輝くのだということ。だからこそどうしようもなく切ないのだということ。読み返すたびに、もう戻らない日のことを思い出します。

    (齊藤ゆずか)

  • 岩田真治
    『カラーでよみがえる東京』
    NHK出版/定価1,760円(税込)購入はこちら > 戦前というとどうしても白黒写真が真っ先に思い浮かぶのではないだろうか。この本は明治から昭和にかけての東京の記録映像をNHK制作班がカラー化し、それを書籍化したもの。作成班がどのように資料を集めて色を特定したかという多大な努力はもちろんだが、当時を力強く生きた人々を等身大に感じることができる一冊。

    (後藤万由子)

  • 『ユリイカ11 2021
    (第53巻 第13号)
    特集 綿矢りさ』

    青土社/定価1,650円(税込)購入はこちら > 推し作家の一人である綿矢りささん。彼女の作品・作家性について、同業者、哲学者、評論家等々の様々な方による論評が詰まった一冊。綿矢りさ作品を体系的に理解していればいるほど楽しめる数々の論評に触れる度に「推し活を続けていて本当によかったな〜」としみじみ感じました。 

    (光野康平)

 
  • 綿矢りさ
    『勝手にふるえてろ』
    文春文庫/定価605円(税込)購入はこちら > 綿矢りささんが私の「推し」となったきっかけの作品。読むきっかけは、本作品が原作の映画をみたことです。内容は大体分かるので、そんなに期待せずにページを開いたら、最初の数ページで衝撃を受けました。物語の内容ではなく、文章の美しさで魅了された初めての経験でした。冒頭と終盤の文章は何度も読み返しています。

    (光野康平)

  • イアン・マキューアン〈村松潔=訳〉
    『憂鬱な10か月』
    新潮社/定価1,980円(税込)購入はこちら > 主人公はワイン好きで、時事問題に精通していてーーまだ生まれていない。お腹の中から世界を観察しているが、母とその愛人が父をターゲットに何か企んでいる。唯一の武器は母のお腹へお見舞いするキック。どうなる赤ちゃん!?シェイクスピアもぶっ飛ぶ最狂の復讐エンタメ。面白くて強烈。みんなに教えたい本No. 1。

    (任冬桜)

  • J.D.サリンジャー〈村上春樹=訳〉
    『フラニーとズーイ』
    新潮文庫/定価737円(税込)購入はこちら > 大天才の一族「グラス家」に生まれた末っ子のフラニーは、エゴのはびこる世界に辟易している最中、一冊の小さな宗教書と出会う。通学時間の合間を縫って半年ほどで読み終えたこの物語は非常に難解ながらも、自意識に悩む若者を救うには充分すぎるほどだった。未だに『フラニーとズーイ』を超える小説には出会えていない。

    (中川倫太郎)

 
  • ジョン・グリーン、デイヴィッド・レヴィサン
    〈金原瑞人、井上里=訳〉

    『ウィル・グレイソン、
    ウィル・グレイソン』

    岩波書店/定価2,090円(税込)購入はこちら > 華やかな親友タイニーの影で鬱屈としているウィルと、ゲイであることをひた隠しにしているウィル。悩みを抱えた同姓同名の高校生の日常が交わり、代わり映えしない世界が輝き始める。急にミュージカルが始まるなどなかなかカオス(笑)。だけど、最高に愉快な青春小説。読み終わったらきっと友達に電話をかけたくなる。

    (任冬桜)

  • 上橋菜穂子
    『香君 上・下』
    文藝春秋/定価(各)1,870円(税込)購入はこちら > 壮大な物語と緻密に構築された世界観が魅力的な、上橋菜穂子さんの最新作! 冷害に強い稲を用いて発展した帝国。「香りで万象を知る」女性を、「香君」——稲をもたらした、生ける神だと崇めてきました。虫害に見舞われた稲の秘密に迫る主人公をはじめ、登場人物たちの、民を飢えさせないという覚悟に見惚れました。

    (齊藤ゆずか)

  • 荻原規子
    『RDGレッドデータガール 
    はじめてのお使い』

    角川文庫/定価616円(税込)購入はこちら > 引っ込み思案で機械音痴、勉強も運動も得意じゃない。でも、純粋で真っ直ぐで、強くてしなやかな心を持ち、周りの人を無意識に惹きつけてしまう泉水子。そんな彼女にどれほど憧れ、勇気づけられてきたことか。不安なとき、鞄にこの本をそっと忍ばせておくだけで安心できる、私にとってお守りのような存在。

    (川柳琴美)

 
  • 阿部智里
    『烏は主を選ばない』
    文春文庫/定価792円(税込)購入はこちら > 大好きな「八咫烏シリーズ」の中でも特に推しの一冊。ぼんくら次男坊とうつけの若宮、名コンビがここに誕生!魅力的な登場人物による軽快なやり取り、手に汗握る戦闘シーン、ハッと胸を突く言葉たち。シリーズ新刊が出るたびに、この作品にも新たな意味が重なっていき……。最新刊まで読んだ今、タイトルだけで心が震える!

    (川柳琴美)

  • 多崎礼
    『煌夜祭』
    中公文庫/定価770円(税込)購入はこちら > 夜の帳が降りた冬至。主を失った屋敷に仮面を被った二人の影が炎に揺らめく。語り部は冬至の夜に集まり世界から持ち寄った物語を語る。複数の短編から構成される壮大な歴史叙述が徐々に語られていき、最後、想定外のバイオグラフィーに収束することになる。圧巻の伏線回収と玉のような文章がイチ推しポイント。

    (古本拓輝)

  • 円城塔
    『道化師の蝶』
    講談社文庫/定価660円(税込)購入はこちら > 稀代の多言語作家友幸友幸氏の追跡劇は、いつしか言語そのものを巡る物語に変容する(道化師の蝶)。相互翻訳は忘れ去られた記憶と歴史を呼び覚ます(松ノ枝の記)。独特の文体はさながら精緻な寄木細工の如く、円城塔の操る日本語は僕らに挑戦状を叩きつける。去年の五月、この小説に出会って僕は読書を始めた。

    (中川倫太郎)

 
  • 有栖川有栖
    『新装版 46番目の密室』
    講談社文庫/定価803円(税込)購入はこちら > 実写ドラマ化もされた「作家アリスシリーズ」の第1作です。火村英生と有栖川有栖のバディが最高で、またトリックもとても面白い間違いなく傑作です。ちなみに「学生アリス」シリーズでは火村英生の代わりに江神二郎が探偵役になるのですが、皆さんはどちらのバディが好きですか? 

    (古沼花月)

  • よしもとばなな
    『白河夜船』
    新潮文庫/定価539円(税込)購入はこちら > わたしにとってこれは夏の本です。この本を読むときは、決まって夏だったような気がします。ばななさんの作品の登場人物は美しく優しく、それでいて時に恐ろしいような、何とも言えない不思議な魅力をもっています。白河夜船の登場人物たちも不思議な魅力をもっています。不思議な気分になりたいときに読んでほしいです。

    (高橋つぐみ)

  • 朝霧カフカ=原作/春河35=漫画
    『文豪ストレイドッグス 1〜22』
    KADOKAWA/定価616〜704円(税込)購入はこちら > 世界の文豪たちが異能を有し新しく生まれ変わる! バトルあり、ミステリーあり、友情あり、どんでん返しあり、実在の人物たちの元ネタ満載ととにかく胸熱要素が詰まった作品です。魅力的な(クセが強い)人物ばかりなので、読めばきっと推しが見つかります!(そして実在作者の作品にも手が伸びどんどん沼が広がるのです)

    (徳岡柚月)

 
  • 緑川ゆき
    『夏目友人帳 1〜28』
    白泉社/定価(各)495円(税込)購入はこちら > 繊細で透き通るよう。少し寂しいけれど、暖かい。本を開けばいつでもそんな空気に包まれます。儚いけれど、圧倒的な世界観を持った作品です。人と妖。人と人。初めはわかり合えなくても、丁寧に、少しずつ通じ合っていく様が大切に描かれています。自然と心が落ち着き、優しい気持ちになれる、故郷のような存在です。

    (徳岡柚月)

  • 葦原大介
    『ワールドトリガー 1〜25』
    集英社 ジャンプコミックス/
    定価484〜528円(税込)購入はこちら > ある日突然異世界から現れた近界民(ネイバー)という侵略者と、「ボーダー」という防衛機関に所属する主人公たちが戦うお話です。戦闘シーンがかっこいいのはもちろん、戦術や武器を選んだ理由にそれぞれの個性がにじみ出ていて、いつしかどのキャラクターも推しになっています! 読めば読むほど引き込まれていく作品です。

    (力武麗子)

  • かっぴー=原作/戸井理恵=漫画
    『15分の少女たち
    −アイドルのつくりかた− 1』

    小学館 ビッグコミックス スピリッツ/
    定価715円(税込)購入はこちら > 「誰もが15分間だけは主人公になれる」。アンディ・ウォーホルの言葉はインターネット時代の到来によって現実味を増し、幾度となく引用されたことだろう。それでは、何を捧げれば15分以降の世界に到達できるのか。読み始めた時、本書の主人公は「注目される」ことが仕事のアイドルだと思った。しかし、読み終わったとき、本書は人生の主人公になろうとしてもがく、私の中にある一部を書いていたのだと気づいた。 

    (内田充俊)

 

  • 『モーニング娘。9・10期
    10th Anniversary BOOK』

    ワニブックス/定価2,200円(税込)購入はこちら > モーニング娘。加入10周年を記念した、初のメンバープロデュース・アニバーサリーブックです。先輩や同期の卒業を乗り越えグループを引っ張ってきた4人の魅力がつまった1冊。写真はもちろん、インタビューも多数収録されている大満足な内容。個人的には、最推しである譜久村聖さんのビジュアルに惚れ惚れしてしまいます。 

    (福田望琴)

  • 福田晋一
    『その着せ替え人形は恋をする 1〜9』
    スクウェア・エニックス
    ヤングガンガンコミックス/
    定価(各)660円(税込)購入はこちら > 「自分の気持ちは自分の為に言わなきゃダメだよ」。クラスの中でも華やかなグループのJK、それでいて実は口に出すのも恥ずかしいギャルゲー『ヌル女』のキャラをガチ推ししている。設定とセリフに惹かれて読んでみると、お腹が捩れるほどのコメディと、時々ハッとさせられる言葉の数々。甘くて甘いラブコメです。

    (古本拓輝)

  • 土屋晴仁、佐藤和枝
    英語で読む 羽生結弦』
    IBCパブリッシング/定価1,980円(税込)購入はこちら > 推し活と英語学習が一冊で叶う! 不世出のアスリートの平昌五輪直前までの足跡をたどりながら、フィギュアスケートのルール(※現在のとは異なります)や技術の知識も英語で学べます。見開き対訳なので読みやすく、英語表現解説や朗読音声付きなのも嬉しいポイント。彼のネクストステージを楽しむための入門書としてもぴったり!

    (沼崎麻子)

 
  • つるまいかだ
    『メダリスト 1』
    講談社 アフタヌーンKC/定価748円(税込)購入はこちら > 知識があればもっと推せる!技のメカニズム、魅せるための工夫、戦略……小学生アスリートとコーチの執念と情熱に勇気をもらえるだけでなく、リアル競技を深く楽しむための知識もどんどん身につくコミック。連載開始からわずか2年、『ユーリ!!! on ICE』と共に、フィギュアストーリーの名作として名を刻む予感大!

    (沼崎麻子)

 

記事へ戻る


ご意見・ご感想はこちらから

*本サイト記事・写真・イラストの無断転載を禁じます。

ページの先頭へ