『マリアビートル』
著:伊坂 幸太郎 出版社:角川文庫
「ねぇ、世の中で正しいことって何だか分かる?殺し屋のおじさん」帯に書かれていたこのセリフに惹かれて手に取りました。殺し屋にそんなこと聞いちゃう?という単純な衝撃ですね。
盛岡に向かう新幹線の中で何人もの殺し屋が、1つのトランクを巡り右往左往します。読み始めた時は登場人物がコロコロ入れ替わり少し混乱するけど、少しずつ1人1人のキャラクターが紐解かれていきます。
『ゴールデンスランバー』
著:伊坂 幸太郎 出版社:新潮社
第五回本屋大賞を受賞し、映画化もされたこの作品。もともと筆者の伊坂幸太郎が好きだったこともあり、手に取った。首相暗殺の犯人に仕立て上げられた主人公が追っ手から逃げ続けるという一見シンプルなあらすじだが、読んでみるとなかなかに複雑で読み応えがあった。
『原発危機と「東大話法」ー傍観者の論理・欺瞞の言語ー』
著:安冨 歩 出版社:明石書店
著者である安冨歩は、東京大学東洋文化研究所教授でありながら東京大学を初めとした政府の考え方を批判している。この本では、原発事故に関連した政府発表の仕方、専門家の考え方について、欺瞞に溢れていることを明らかにし、なぜそのような欺瞞が作られているのかについていくつかの実例を元に紹介している。
『あなたが気づかないだけで神様もゲイもいつもあなたのそばにいる』
著:平良 愛香 出版社:学研プラス
平良牧師は、私の知り合いです。ゲイセクシャルであることを公にしておいる牧師です。ゲイセクシャルであることを、公にしている人は日本ではまだ身近に少ないです。LGBTという言葉を定義として知っていても、一人一人が何を感じて生きているのか、ヘテロセクシャルの人間がいかにして生きづらい環境を作り出してしまっているのか、自省出来るような本になっています。
『食堂かたつむり』
著:小川 糸 出版社:ポプラ文庫
食事というものは、人が生きていくにあたってとても大切なものである。私はこの本を読んで、改めてそう感じた。この本では、「食事」を通して様々な繋がりの愛情が描かれていた。家族、親子、恋人、友人、そして人と動物。その一つ一つが繊細で、しかし強く、美しいものであった。物語の舞台である「食堂かたつむり」では、料理を作る側の想いや食べる側の想い、食材の想いが一つになって初めて食事が形成されていた。
『暗黒女子』
著:秋吉 理香子 出版社:双葉社
ミッション系の女子高である聖母女子高等学院にある、文学サークル。会長の白石いつみと副会長の澄川小百合を中心に、平和に活動が行われていた。
「白石いつみが死んだ」、その時までは。
『ぼくたちのリメイク』
著:木緒 なち 出版社:MF文庫
「学びと成長」でいう読書といえば小難しい学術書か近代文学。だけではないということを言いたいがためにライトノベルで書きます。
主人公は28歳のゲーム会社に勤める大人。そこそこの大学を出て、そこそこの企業に入ったものの「ものづくり」の夢をあきらめきれずにツテで小さなゲーム会社に就職した。