受験生の保護者座談会
@埼玉大学(2024年開催)
大学選びは親と子の話し合いが大事

受験生の保護者座談会

部活と勉強の両立

司会:お子さんの高校生活についてお聞きします。部活に励む中で勉強はできていますか。


木田陽子さん

木田陽子さん(以下、木田さん):
息子は高校2年生で、陸上部に所属しています。先輩が引退してだいぶ気合が入ってきたようで、毎日部活に行っています。勉強量が減ってしまい心配ですが、限られた時間の中で効率的に勉強を頑張ることができれば、受験期にその効果が出るのではないかと思い、見守っています。


中川麻知子さん

中川麻知子さん(以下、中川さん):
息子は高校1年生で、陸上部に所属しています。中学校3年間も陸上部で、高校でも続けています。とにかく練習がハードで、勉強は1日の中で10%程度という状況です。テスト前には図書館で勉強しているので、心配はしながらも本人なりに何とかやっていると感じています。


新井美里さん

新井美里さん(以下、新井さん):
息子は高校1年生で、バトミントン部に所属しています。幼い頃は勉強より遊ぶことが大好きでしたが、中学時代は高校受験に向けて努力をしてきました。ただ、部活に集中しすぎると勉強が疎かになることは本人も分かっているようで、友達と自主練に励むときもあれば、しっかりオフ日をつくって勉強しているので、任せようと思っています。


明野敦子さん

明野敦子さん(以下、明野さん):
息子は高校1年生で、バスケ部に所属していて、3年間続けてほしいと思っています。中学の時に部活をやりながらクラブチームにも参加していた時と比べて、時間に余裕が持てて楽しい、部活を終えて帰ってきてからも勉強はしています。


笠松典子さん

笠松典子さん(以下、笠松さん):
息子は高校2年生で、ラグビー部に所属しています。部活後は家で何もできないことが分かっているので、学校に残って勉強をしてから帰ってきます。「体調が悪くなければ、学校の課題も全部やりたい」と考えているようです。私は勉強にはノータッチで、塾にも通っていないのですが、2年生のこの時期にどういう勉強をする必要があるのかが気になっています。

司会:大学生の皆さんは、高校時代の部活はいかがでしたか。

藤田笙綺さん(以下、藤田さん):
柔道部と地学部を掛け持ちしていました。柔道部は週6~7日あり、部活がある日は勉強ができませんでした。

小倉明美さん(以下、小倉さん):
高校1年生のときは、英語ディベート部に入っていました。週2日でしたが結構忙しく、家で作業をすることが多かったので勉強との両立が大変でした。

大学進学に関する不安と期待

司会:大学受験で親として不安なことはありますか。

木田さん:
今、高校2年生で志望校が少しずつ出てきてはいますが、方向性がバラバラです。大学選びは一歩引いて見ていますが、どのようなアドバイスをすべきか分かりません。本人は勉強するモードにはなっていて、それ以外のことを親がある程度把握しなければいけないと思いますが、遠方での住まい探しや後期日程を受けた場合に住まいが見つかるのかなど、受験は初めての経験なので不安です。

中川さん:
高校受験までは親が全面的にやりましたが、大学受験は本人に任せる方針です。ただ、本人がどの大学に行きたいか、何をやりたいのかは決まっていません。スケジュール管理も苦手なので親のサポートは必要になると思いますが、思春期であまり話をしてくれないので不安です。子どもが三人いて、お金のことも心配ですね。

新井さん:
本人がやりたいことは決まっていますが、学力が追い付くか心配です。どう勉強していくかの計画が苦手な上に、親には話してくれず、先生や兄に相談しに行くこともしません。大学受験まで苦手な部分を頑張れるか、どういうバランスで勉強していくのかなど不安がいっぱいです。

明野さん:
やっと高校受験が終わって安心していたのですが、「もう大学のことを考えなくてはいけないの?」という気持ちです。塾には通っておらず、どう勉強をしていくのか、いつまでに出願する必要があるのかなど何も分かっていません。どのように情報収集をしていけばいいのか本人も私も不安です。

笠松さん:
うちは上に娘が二人いて、長女は大学に進学しませんでしたが、次女は大学4年生です。次女の話になりますが、埼玉大学のオープンキャンパスにも行ったことがあります。当時はコロナ禍と重なり、埼玉大学以外の大学は受験時に初めて訪れました。情報収集には苦労しましたが、子ども同士でも情報交換をしていたようです。
息子の話に戻りますが、学部選びで迷っています。小学校の先生になりたいようですが、高校の担任との面談では「小学校の先生にこだわらなくてもいいんじゃない?」「選択肢を広げてみては?」とアドバイスを受け、揺らいでいます。「情報収集をしているの?」と聞くと「してる」と答えるのですが、実際のところはどうなのでしょう。「分かっているからほっといてくれ」という意味なのか、口では言いつつ調べていないのか。距離感が難しくて悩んでいます。

司会:大学の情報はどのように集めていますか。

木田さん:
私はインターネットで調べたり、資料請求をして、大学の情報を集めています。今年のオープンキャンパスは逃しましたが、横浜で開催された主要大学が集まるイベントには息子を連れて行きました。息子自身はOBの方から情報をもらい、大学に進む実感が湧いてきたようです。

中川さん:
うちは高校1年生で進路もまだ考えていないので、大学の情報は集めていません。オープンキャンパスは学校の宿題や部活が忙しくて行けなかったのですが、オンラインで開催されたオープンキャンパスは視聴したようです。

新井さん:
インターネットで調べています。本人は兄から大学や受験のことを聞いています。教員になりたいようで、高校の担任との面談で「埼玉大学は教員のスペシャリストになれるよ」と教えていただいたのがきっかけでオープンキャンパスにも行きました。

明野さん:
インターネットで調べていますが、本人はこれから受験という自覚がなく、資料請求をするものの山積みになっていて見ていません。オープンキャンパスは高校の課題として出たので行ってきました。

笠松さん:
インターネットで調べることが多いです。資料請求もして何冊かは見たようですが、ほとんど見ずに山積み状態です。大学生の姉から話を聞いたり、姉の友達から他学部のことを教えてもらっているようです。

司会:大学進学にはどのような期待をお持ちですか。

木田さん:
高校を選ぶ際は「子どもが楽しく行けたらいいな!」が第一でした。大学についても同じ気持ちです。ただ、パンフレットを見て「どういう資格が取れるか」「就職先はどうか」「大学院が充実しているか」など、本人の関心とは別で先のことを考えてしまいます。

中川さん:
本人は就職先を気にしています。「楽してお金を稼ぎたい」「名の知れた企業に勤めたい」という気持ちがあるようで、親としては「頑張ってね!」と任せています。

新井さん:
私はもともと「高校を卒業したら早く社会に出て自立してほしい」という考えでしたが、本人の目標が大学を出ないと達成できないので、今は応援しています。大学でしっかり勉強して資格を取り、自分が学んできたことを一生懸命伝えられるような教員になってほしいと期待しています。

明野さん:
大学では、楽しく過ごしてもらいたいと考えています。その中でやりたいことを見つけ、しっかり勉強して就職ができればと期待しています。

笠松さん:
高校生ともなると自分で選び、悩み、決めるべきだと考えています。頼られればアドバイスやバックアップはするつもりです。本人は大学でもラグビーを続けるのかどうか、それも含めて検討しています。大学で期待することとして、良いことも悪いことも含め、本人が今後の人生において必要な経験を積んでもらえたらと思っています。

高校生のパソコンやタブレットの活用状況

司会:お子さんはパソコンやタブレットをどの程度使っていますか。

木田さん:
「タイピングの検定が楽しい」ということで、受けて1級を取りました。志望学部の候補の一つが工学部で、自分で本を購入してプログラミングの勉強もしています。20万円もする高額なパソコンを買ってほしいと言われましたが、購入は見送りました。

中川さん:
高校では1人1台タブレットを購入します。主に復習やテスト前の勉強で「スタディサプリ」を使っています。ただ、自分の部屋で勉強しているので、どの程度使いこなせているかは分かりません。

新井さん:
うちも高校指定のタブレットを購入して、分からないところを「スタディサプリ」で調べています。パソコンは使っていないと思います。

明野さん:
うちもタブレットで「スタディサプリ」の動画を見ています。勉強以外に面白動画を見たりもしていますが。

笠松さん:
タブレットを主に使い、資料を作ったりしているようです。家族共有のノートパソコンが1台ありますが、使っている姿は見たことがありません。

中川さん:
大学生にお聞きしたいのですが、パソコンは大学入学前に購入したほうがいいのでしょうか。

藤田さん:
入学前に購入しました。埼玉大学では入学のガイダンスでWi-Fi登録の案内もあるので、その日にパソコンを持っていくと説明を聞きながら登録ができます。

木田さん:
スペックの指定はありますか。

藤田さん:
学部によると思いますが、工学部の場合は必要なスペックが送られてきます。10万円を超えないものを親と交渉しながら、最終的には8万円ほどのパソコンを購入しました。

木田さん:
8万円くらいでいいのですね。20万円のパソコンを買わなくて良かったです。

河本専務理事:
大学ごとで考え方が異なりますが、スペックを指定するところが多いです。埼玉大学は2024年春に入学の方からパソコンが必携化になり、学部ごとに必要スペックをホームページなどで開示しています。

司会:埼玉大学の学生が作った冊子『ALPHA』がオープンキャンパスなどで配布されていますが、そこにもパソコンの情報が載っています。

一人暮らしで心配なこと

司会:大学生の皆さんは一人暮らしですか、それとも自宅通学ですか。

藤田さん:
自分は自宅です。

小倉さん:
私は寮に住んでいます。

大前萌々花(以下、大前さん):
私も寮に住んでいます。

中川さん:
寮には寮母さんがいて、食事が出るのでしょうか。

大前さん:
寮母さんはいないです。一人ひとりしっかり分かれていて、アパートに近いです。

木田さん:
手付金は払っておくのですか。

河本専務理事:
大学生協では手付金なしで仮予約が可能です。受験日に保護者も一緒にいらっしゃることが多いので、大学内に会場を設けて仮予約できる物件をご案内しています。2024年は2日間行い、約80人が来場されました。そのうち仮予約は50件ほどで、約7割が合格されてそのまま成約につながりました。仮予約は地方の大学も多いです。私立大学に関しては、そのあとに合格発表のある国立大学に入学するケースがあり、仮予約から成約につながるのは良くて4~5割程度です。

木田さん:
「親も一緒に受験に行く」と聞いて、カルチャーショックでした。

河本専務理事:
遠方の場合は保護者が一緒に前日入りし、一度下見をして、受験当日も学校にいらっしゃることが多いです。校内の食堂が保護者の控室になっています。

司会:保護者の皆さんにお聞きします。お子さんが一人暮らしになる場合、何が一番心配ですか。

木田さん:
食事が心配で、料理の訓練をしています。他にも風呂掃除や洗濯など、家事全般をできるように一生懸命育てています。受験が近づいてきて、「住むなら1階は嫌だな、2階がいいな」など、徐々に具体的な不安や要望も出てきました。

笠松さん:
うちも食事が心配です。息子は家では料理も家事もしていません。
大学生の次女の話になりますが、食事は大変そうでした。ただ、一人暮らしをして「親のありがたみが分かった」と言っていたので、貴重な体験だったと思います。大学生活では、大学生協の食事のサービスや共済も加入し、来年の卒業に向けて袴のレンタルも利用しました。アパートについては入学前に内見をして手付金なしで仮押さえでき、不合格の場合はキャンセルできるサービスを利用しました。大学生協には本当にお世話になっています。

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