Essay 読書の時間を刻む

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読書の時間を刻む 〜読書記録のすすめ〜

読書の時間を刻む 〜読書記録のすすめ〜

山原 和葉

 
 皆さんは、読書記録をつけているだろうか? いずみ委員の中でも記録をつける派とつけない派にきっぱりと分かれた。私は読書記録をつけるのが大好きだ。

 私が読書記録をつけ始めたのは小学5年生の終わりごろだった。当時の私は、日常のほとんどの時間を読書に費やしており、どの本をどれだけ読んだのか自分でも把握できない状態だった。そんな時に、青い鳥文庫ファンクラブの会員特典で届いた手帳に読書記録欄を見つけた。読書ノートの存在を初めて知った瞬間だ。タイトルと日付を書くだけの簡単な記録だが、自分が読んだ本が目に見えて積み重なっていくことがとても嬉しかった。「今月は何冊」、「今年は何冊」と数字ではっきり示せるのも楽しく、それ以来私は読書記録をつけるようになった。
 読書記録をつけていて何よりも面白いのは、自分の読書歴を振り返ることができることだ。記録を振り返ると、面白かったなあと思い出せる本もあればこんな本読んだっけ? と全く記憶に残っていない本もある。気に入った本を何度も読み返していたり(私の読書ノートは以前に読んだ本であっても、最初から最後まで読み通した本を一冊として記録する)、逆に、一度読んだことを忘れて同じ本をもう一度読んでしまっていたりする。このように、私の読書歴がすべて詰まったノートは私の宝物になっている。よく、本棚を見ればどのような人かわかると言われるが、読書記録は更にその上をいくのではないだろうか。友達や図書館から借りた本、もう手放してしまった本であっても、読書記録にはすべて残されているからだ。
 読書記録をつけるのが大好きな私は、現在ではノートやアプリなど複数のツールを使って記録を残している。それぞれの方法に良さがあるため、紹介したい。
 私は、基本的に読書ノート、読書アプリ2つ、スマートフォンのメモ帳の4か所に読書記録をつけている。以前、読書友達から「何年も書き続けた読書ノートを水没させてしまった」という話を聞いたため、複数個所に保存していくことで記録が失われるリスクを減らそうと考えるようになった(さすがに多すぎるかな、と思うこともあるが……)。
 

ノート

ノート

 私が最初に始めた記録は読書ノートだ。家にあった、何の変哲もない大学ノートにつけている。私の読書ノートはとても潔い。書くのは、日付とタイトルのみ。今から思うと作者くらいは書いておいてほしかったとも思うが、大学生に入ったばかりの一時期だけ使っていた様々なことを書き込める読書ノートはすぐに挫折してしまったことを考えると、続けるコツはできるだけ書くことをそぎ落とすことなのかもしれない。感想、出版社、読んだ場所等いろいろ書きたいのをぐっとこらえて読んだ日付とタイトルだけ書く。しかも、2行使ってデカデカと。見返しやすいだけでなくその本を読んだ当時の心境が字の書き方に現れていたりして、時が経って読み返すと面白い。
 

アプリ

アプリ

 高校生になりスマートフォンを持つようになってからは、スマートフォンのアプリにも読書記録をつけるようになった。最大の利点はいつでもどこでも自分の記録を確認できる点だ。
 現在利用している読書アプリは《ブクログ》と《Yomoo》の2つ。最初は、どちらかに絞るつもりで使い始めたが、それぞれ良さがあり、結局今も両方を使っている。《Yomoo》もシンプルで使いやすいが、特におすすめしたいのは《ブクログ》だ。《ブクログ》は本を「読みたい」「いま読んでいる」「読み終わった」「積読」「感想を書いた」という風に細かく分類できるほか、新刊情報や話題作のランキングを確認できたり、キーワード登録によって発売通知を受け取ったりすることもできる。談話室では、他のユーザーと交流することができ、読みたい本を教えてもらうこともできる。また、登録した本に感想を投稿できるほか、自分だけが見ることのできる読書メモや、印象に残ったフレーズ、再読記録も残すことができる。読書好きが欲しい機能が詰まったアプリである。
 自分と似た本を登録している人を見つけ、その人の本棚を覗きに行くこともできる。趣味の合う人をフォローしておくことで、自分が見逃していた本を知ることができるのもアプリならではの魅力だ。本を記録しておくだけでなく、その他のコンテンツを活用したり、他の読書家と交流したりすることで本の楽しみが広がるのが《ブクログ》の最大の魅力だと思う。
 

メモ帳

メモ帳

 スマートフォンのメモ帳機能も外せない。最大のメリットはその自由度の高さだ。書名、著者名、入手した場所、感想など、書きたいときは好きなだけ書けばいいし、面倒なときは必要最低限で良い。メモ帳内を検索できるものであれば、「あれ読んだのはいつだったかな」と思ったときにすぐに検索できるし、何よりも、単純で見やすいのが気に入っているので、本を一冊読み終わったら、最初に記録している。
 
 本は人生を形作ってくれるものだ。それらが記録として残っていくのは何よりも楽しいことだと思う。記録方法はここで紹介したものでもそれ以外でもなんでもかまわない。この記事を読んでいる皆さんも、自分に一番合った記録のつけ方を見つけてほしい。
 
P r o f i l e
山原 和葉(やまはら・かずは)
同志社大学2回生。記憶力が弱く、読書記録をつけてはいるものの肝心の内容は自分でもびっくりするほど覚えていないことが多い。でも「面白かった」ということだけは覚えているので、あまり気にしておらず、なんどでも楽しめるぜと思っている。
 
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