わたしの文豪
〜読者アンケートから〜

特集「てのひらに文豪を」記事一覧


ぶんごう【文豪】—文章・文学にぬきんでている人。文章・文学の大家。(岩波書店『広辞苑』第七版より)/偉大(イダイ)な文学者。〔おもに小説家について言う〕(『三省堂国語辞典』第七版より)—ということで、読者のみなさんが思う「自分にとっての文豪」を教えていただきました。

 

ゲーテ。名言を残していたり、『若きウェルテルの悩み』など難しい中にも考えさせられる内容の話が多い。

(沖縄大学 アイ)


ブンゴーと聞くと何故か反射的にロシアのトルストイ、と思う。寒い処のほうが思考が深まってしまうから。

(中央大学大学院 マダム・アジフライ)


森鷗外。医者でありながら文学者でもあり、多面的な才能に富んでいるところが素晴らしいから。

(早稲田大学 みずき)


夏目漱石。高校のとき『こころ』を読んで心が揺さぶられたことを覚えています。人間の心の汚さが描写されている箇所を読んだときは、共感すると同時に自分へのやるせなさや諦めの気持ちが湧いてきて、とても「モヤモヤ」させられたからです。

(奈良教育大学 N)


夏目漱石。誰もが何かしら作品の一節を知っているという小説家は、彼以外なかなかいないのではないでしょうか。

(名古屋大学 おき)


夏目漱石。文豪と聞いてまず思い浮かんだ。誰もが持つ人間らしさを表現する文章力が秀逸で、それがただの「あるある」で終わるのでなく読者に考えさせるような内容になっていて、何度読んでもいつまでも楽しめる作品が多い。

(新潟大学 やまめもり)


夏目漱石と森鷗外。太宰とか三島を「治」「由紀夫」とは呼ばないけど、漱石と鷗外は下の名前(号)で呼ぶことが圧倒的に多い。今、下の名前で呼ばれているのは村上春樹ぐらい。それでも「ハルキ」と呼ぶより「村上春樹」とフルで呼ぶことのほうが多い。漱石と鷗外は呼ばれ方からして文豪なのです。

(京都大学 竹の子)


アガサ・クリスティ。ポワロシリーズはどれもおもしろく熱中してしまいます。日本には戦時期から知られていたといいますが、現代でも広く読まれ、まさしく文豪と呼ぶに相応しいと思います。

(東京外国語大学 Niemand)


全集が出ている作家は、文豪と言えるのではないだろうか。一人挙げるとすれば、私は谷崎潤一郎だろう。

(千葉大学 がっちん)


芥川龍之介。『杜子春』を読んだ時のなんとも言えないあの気持ちが忘れられない。人の心の綺麗なところも汚いところも的確に繊細に表現するところが、素晴らしい。

(埼玉大学 さぼてん)


芥川龍之介。文章がお手本のように綺麗で文学として完成していると思う。特に、『舞踏会』、『蜜柑』がとても好き。

(京都工芸繊維大学 やもり)


江戸川乱歩。あの気持ち悪い感じ、最高じゃないですか? 私も椅子になりたい。

(金沢大学大学院 リンゴSpring)


宮沢賢治。ファンタジーあふれる世界観から溢れ出す、彼にしか書けない世界にいつも夢中です。淋しさは悲しいだけでなく美しいものだと教えてくれたのは彼でした。

(大阪府立大学 冨子)


山本周五郎。情や道徳への理解が深く、まなざしがあたたかい。著書も多い。

(広島大学 ぱせりた)


太宰治。『人間失格』は手元にずっと置いておきたい作品です。将来読むとまた違った衝撃や感想を持つのだろうなと思います。

(佐賀大学 トネリ子)


太宰治。『文豪ストレイドッグス』の影響も多分にあるが、古びることなく世代を超えて読者を惹きつける力が凄い。

(熊本大学 じゃばら)


福永令三。この人の書いている文章から、木々や石、花々といった自然を感じることができるからです。このような本を私は他に知りませんでした。なので、私は彼を文豪に推薦します。

(広島修道大学 バウムクーヘン)


宮本輝さん。現在進行形で活躍されている作家さんですが、どの小説からも人間の業や本質を考えさせられます。流転の海シリーズ、完結編が楽しみです。

(埼玉大学 ちぃ)


文豪のおじさんのイメージとはちょっと違うかもしれないけど、よしもとばななさん。全世界に作品を楽しみにしている人たちがいる。これぞ文豪の証拠!

(一橋大学大学院 しょうが)


東野圭吾さん。ドラマや映画化される作品が多く、本は読んだことなくても名前だけは聞いたことのある人もいると思います。数々の作品の中で、『パラレルワールド・ラブストーリー』がおすすめです。いろんな仕掛けがされており、読めば読むほど、次の展開が気になる隠れ名作です。

(山形大学 温泉ラーメン)


伊坂幸太郎さん。伊坂さんの作品で最初に読んだのが『陽気なギャングが地球を回す』だったのですが、読み終えたあとにあれほど爽快な気分になったのは初めてで、(8年ほど前のことですが)今でもよく覚えています。テンポの良さや、伏線の回収の巧妙さ、軽妙で、それでいて深く心に残る言葉の数々など、本当に素晴らしく、大好きな作家さんです。

(京都大学 ネコノヒゲ)

 
※投稿者名の斜体はペンネームです。
 


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