Campus Life SCOPE

長崎大学 河野 茂 学長から学内に向け発令された「健康宣言」!

お話を伺った調先生を中心に、保健・医療推進センターが主体となり、学内の学生・教職員等の健康増進を目的とした食生活、生活習慣・環境改善を図る「ヘルシーキャンパス・プロジェクト」が誕生しました。

2018年7月から始まった長崎大学の「ヘルシーキャンパス・プロジェクト」。
下記のようなことを実践されていました。

  • 学長による「健康宣言」の実施
  • ヘルシーランチ開発、大学生協にてヘルシー弁当を販売、栄養指導
  • 健康診断受診率向上のための啓蒙
  • スモークフリーキャンパスの実施
  • ススムンピック( フィットネス活用プログラム) の実施
  • 「歩いて健康貯金!プロジェクト」による研究推進

Menu Concept

ヘルシー弁当は、18種類全てが「5・4・3」(500kcal 以下、野菜4種類以上、塩分相当3g以下)をコンセプトとしたメニュー構成、価格は税込400円。


長崎大学生協 文教店
店長 井上清美

健康な身体づくりのための理想的な食事量は、年齢や性別によって異なりますが、栄養バランスのとれた適切な量と質の食事を、1日3食規則正しく食べることが心身の健康につながります。
500kcalの分量を目やおなかに記憶させることで、改めて食生活を見直し、1日の摂取カロリーを調節していくことができます。

アカデミックな優れた教育と研究は、心身の健康によって成り立ち、創造される・・・をモットーに進められていた、このプロジェクトは年を重ねるたびに進化してきました。
特に大学敷地内全面禁煙については、その移行期間を9ヵ月と定めて、2019年8月からは敷地内を完全に禁煙。休憩時間を含む勤務時間内喫煙を禁止しました。そしていよいよ今年4月からは、スモークフリーキャンパスへと移行し、大学内へライター・タバコ(喫煙に関連する物品)の持ち込みや所持の禁止が喚起されました。こうした施策を支える保健・医療推進センターは、喫煙者に対して禁煙外来の開設や禁煙指導等の支援にも力を注ぐ徹底ぶり。大学内の学生・教職員等における、おのずから実践あるのみという個々人の「自分環境づくり」には、大学の底力を感じます。
中でも、長崎大学と長崎大学生協との連携が進んでいるのが「ヘルシー弁当」と「栄養セミナー」。健康的で安価な弁当の開発はますます進化し、大学内の教職員等の反応では、「1日2食分購入して、なんと1年を通してダイエットも成功した」と、とても喜んでおられる方もいるとか。
学生にも教職員にも、良い効果を生んでいることは間違いないようです。

長崎県が創設した「ながさきヘルシーアワード」は、健康づくりのための先進的な活動や独自の工夫により成果を上げている企業、団体等を表彰する制度。長崎大学のヘルシーキャンパス・プロジェクトへの取り組みが評価され、2019年「ながさきヘルシーアワード(優良事例表彰)」を受賞しました。


国立大学法人 長崎大学 副学長
(感染症共同研究拠点・核兵器廃絶研究・プラネタリーヘルス担当)

調 漸 しらべ すすむ 先生 医学博士

学歴:熊本大学医学部卒業、長崎大学大学院医学研究科修了
専門分野:神経内科学、内科学一般(含心身医学)

職歴
•2020年4月~ 長崎大学副学長
•2008年07月~2020年3月 保健・医療推進センター長


CONTENTS

【特 集】
学生のこころとからだの安全のために、
「いま」できることとは…

~コロナ禍に挑む大学改革~

Close up Data 最近の注目データ/学生は「いま」何に困っている?