ダマされないチカラ養成HandBook

もっと詳しく知りたい!豆知識 契約編

賃貸住宅を借りるのにかかる費用

  • 家賃

    部屋を借りる時の賃借料です。住宅用の家賃には消費税はかかりません。

  • 共益費・管理費

    集合住宅には、エントランスや廊下、階段、エレベーターなど、複数の居住者が共同で使用するスペースがあります。これを「共用部分」と呼び、その維持管理のための費用を共益費、または管理費と呼びます。

  • 火災保険料

    火災保険等への加入が契約で義務づけられていることがあります。加入する保険の内容については必ず確認しておきましょう。

  • 敷金(保証金)

    契約時に借主が貸主に対して担保として預ける金銭で、退去時に、破損した備品の修繕費用に充てられるなど、貸主にとっては保証金のような性格のものといえます。借主側からみるとあくまでも「預けて」いるものなので、退去時には、家賃不払いなど貸主に支払わなけれはならない金銭を差し引いた金額が返還されます。

  • 敷引(償却)

    あらかじめ合意された約定に基づいて敷金(保証金)の一部を敷引金(償却金)として返還しない取り扱いをするものです。しかし、その敷引(償却)の割合(額)が著しく高いなどの場合、敷引特約の効力が争われるなど、退去時の敷金精算においてトラブルになることがあります。

  • 礼金

    地域の慣行により、一時金として礼金の授受が行われることがあります。このお金は敷金とは異なり、返還されない性格のものです。

  • 申込金(預り金)

    入居申し込みの際、借主の意思確認の意味合いで、申込金などの名目で宅建業者から入金を求められることがあリます。このお金の返還をめぐってトラブルが見られます。もし預けた場合は、領収証ではなく預り証を発行してもらい、返金されるかどうか必ず確認しましょう。安易に預けない!

賃貸契約終了時の負担義務

借りている間に不注意等によリ生じさせた損耗等は、借主に原状回復義務があります。判例や国土交通省の原状回復ガイドライン※1では、貸主と借主の負担区分は次のとおりです(表)。

表 貸主と借主の負担区分
貸主負担となるもの 借主負担となるもの
建物・設備等の経年変化による自然的な劣化・損耗等(自然損耗等)
クロス等の自然的な変色、設備の耐用年数経過による故障等
借主の通常使用による損耗等(通常損耗)
通常の生活によるフローリングの軽微なすり傷、家具の設置跡等
借主の故意・過失、善管注意義務違反※2・その他通常の使用を超えるような使い方による(汚損・毀損等)
不注意・タバコ・ペットによるクロスや畳の傷や汚れ等

※1 「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改定版)」(国土交通省)

※2 日常の清掃や手入れなどの管理をまったくしないなど、一般的・客観的にしなくてはならない注意義務を行わないこと

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